「AIを動かす人」になる——Claude Code入門ワークショップレポート
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2026-05-13

「ChatGPTはずっと使ってきたけど、なんか物足りない」——株式会社meeting technology代表の長尾俊介ヘンリー様と社員の皆様にそんな課題意識をお持ちいただき、今回のClaude Code入門ワークショップを実施しました。約1時間半のセッションを通じて、AIツールの”次のステージ”を体感していただいた様子をレポートします。

目次

「教えて」から「やって」へ——ChatGPTユーザーが最初に驚くこと

長尾様のチームはワークショップ以前から半年以上ChatGPTを業務に活用されていました。文章生成や情報収集には十分使えていたものの、「できる幅に限界がある」という感覚があったといいます。

Claude Codeが根本的に異なるのは、「実行できる」という点です。ChatGPTに「〇〇を教えて」と聞けば回答は返ってきます。しかしClaude Codeは「〇〇を作って」「〇〇をやって」という指示に対して、実際にファイルを作り、コードを書き、Webを調べ、アウトプットまで完結させます。

ワークショップではこの違いを「パラダイムシフト」と表現しました。Claude Codeを使う上で「教えて」という言葉はほとんど使いません。料理人に「カレーの作り方を教えて」と聞くのではなく、「カレーを作って」と頼む——そのくらい前提が変わります。この感覚を最初につかめるかどうかが、使いこなせるかどうかの分岐点になります。

また、ChatGPTをはじめ多くのAIツールは「回答・文章生成まで」にとどまりますが、Claude Codeはコーディングも実行も担います。エンジニアでなくても、「やりたいこと」のゴールイメージさえ言語化できれば、Claude Codeはそこに向かって動いてくれます。

「教えて」から「やって」へ——ChatGPT・Claude.aiとClaude Codeの根本的な違いを比較した図

ワークショップ当日:セットアップからWebページ完成まで

当日はまずClaude Codeのデスクトップアプリをインストールするところからスタートしました。VSCodeやPowerShellなどの開発環境を使う方法もありますが、非エンジニアが使うならデスクトップアプリ一択です。ブラウザ操作の自動化やファイル管理など、幅広い処理をアプリ上から直接指示できるからです。

セットアップ中にはGitのインストールや再起動が必要になる場面もありましたが、これはClaude Codeあるあるの一つ。初回セットアップさえ乗り越えれば、あとは自然言語で指示するだけです。

その場でLPが完成した瞬間

セットアップ中、参加者の会社情報を入力してランディングページ(LP)を作るデモを実施しました。指示はシンプルに「高級感のあるデザインにして」。すると数分のうちに右側の画面にプランが表示され、承認するとHTMLとCSSが自動生成されていきます。

完成までの時間は約10分。従来のWeb制作なら数十万円・数週間かかることもあったLPの「まず形にする」フェーズが、その場で完結しました。「これ本当に使えるじゃないですか」という声が上がったのが印象的でした。

ワークショップ当日:デスクトップアプリのインストールからプランモード確認、LP完成までの3ステップと「10分」という実績

プランモードが鍵

このデモで特に意識したのがプランモードの活用です。Claude Codeにはデフォルトの「編集モード(即実行)」と、実行前に計画を提示する「プランモード」があります。新しいものを作るときは必ずプランモードを使い、「この方針でいいか」を確認してから実行に移すことで、手戻りを大幅に減らせます。曖昧な点はプランの段階で質問しながら詰めていけるため、完成物の精度が上がります。

AIを「育てる」——エージェントとスキルの仕組み

Claude Codeの真価を引き出す上で欠かせないのが、エージェントという概念です。一人の”司令塔”が全体を統括し、採用・営業・戦略など役割ごとに専門の”サブエージェント”を呼び出して処理させる——これがClaude Codeの基本的な動き方です。

ワークショップではこれをポケモンのたとえで説明しました。司令塔はトレーナーで、サブエージェントがそれぞれのポケモン。そしてポケモンが「でんこうせっか」や「10まんボルト」などの技を覚えるように、エージェントにもスキル(技)を覚えさせることができます。

たとえばmeeting technologyさんであれば、「補助金申請のヒアリングを行うエージェント」「スカウトメールを書くエージェント」「競合調査を行うエージェント」といった専門家を作り、それぞれに業務固有の手順を技として習得させていきます。使えば使うほど育ち、精度が上がっていく——これがClaude Codeを「育てる」ということの意味です。Anthropic公式もこの「スキルを育てる」アプローチを推奨しており、長く使い続けるほど競争力になっていきます。

AIを「育てる」——司令塔エージェントが補助金申請・スカウトメール・競合調査・LINE Works自動返信の各サブエージェントを呼び出す構造図

meeting technologyの実課題から見えた:LINE Works×AI自動返信の可能性

ワークショップの中で長尾様から出てきたのが、現在の業務における具体的な課題でした。meeting technologyさんは補助金マッチングサービスを展開しており、申請をサポートする際にはお客様に複数の項目を記入いただく必要があります。しかし実際には記入漏れが多く、「足りない情報をLINE Worksで確認→返信→催促」のやりとりに多くの工数が取られているとのことでした。

「これ、自動返信できますか?」という問いに対する答えは、「できます」です。LINE Worksはブラウザから操作できるため、Claude Codeと連携させることで、受信メッセージのトリガーに応じて自動で返信・リマインドを行う仕組みが構築できます。送信から自然な間隔(たとえば5分後)を置いて返信を送るような制御も可能です。

「こういう連携どうすればいい?」という疑問は、Claude Code自身に聞けばいくつかの実装方法を提案してくれます。API連携・ブラウザ操作・Webhookなど選択肢を出した上で、メリット・デメリットも整理してくれるので、技術的な判断をClaude Codeと一緒に行えるのも強みの一つです。

また長尾様はドキュメント作成にManusとChatGPTを組み合わせて使われていましたが、Claude CodeはHTMLで資料を作成してPDF出力する方法のほうが、レイアウトの崩れが少なく高品質な成果物を得やすいこともお伝えしました。これも今後の業務効率化の一手になりそうです。

安定して使うための実践ポイント

コンテキストウィンドウは50%以内に保つ

Claude Codeにはコンテキストウィンドウという、やりとりの蓄積量を示す指標があります(画面右下に%で表示)。この数値が50%を超えると、以前の指示を無視したり、アウトプットが安定しなくなることがあります。

対策はシンプルで、こまめに新しいセッションを始めること。大きな作業は「要件定義フェーズ」「実装フェーズ」に分けて別セッションで行うと安定します。前のセッションの成果物をファイルとして保存し、新セッションで読み込ませれば文脈は引き継げます。

プランを固めてから実行する

何か新しいものを作るときは、必ずプランモードで要件を詰めてから実行に移しましょう。「ざっくりこういうのが欲しい」という曖昧な指示でも、Claude Codeが複数の選択肢を提示してくれます。「他に方法は?」「ここはどういう処理をしようとしてるの?」と対話しながらゴールを固めていくのが、高品質な成果物への近道です。

安定して使うための実践ポイント——コンテキストウィンドウを50%以内に保つことと、プランモードで方針を固めてから実行することの2点を解説

ワークショップから生まれたビジネスの議論

ワークショップの後半では、参加者が以前から温めていたビジネスアイデアをもとに、「Claude Codeで実現できるか?」という議論がその場で生まれました。アイデアの核心は、ユーザーの行動データをAIが学習し、使うほど精度が上がっていくという仕組みです。エージェント機能・スキルの概念と非常に相性がよく、Claude Codeを使えば低コスト・短期間での実現が見込めることも、議論の中で見えてきました。

最初は人間が評価データを与え、ある程度学習が進んだら判断自体もAIに任せていく——そんな段階的な設計も、Claude Codeであれば現実的に構築できます。「アイデアはあるけど形にできていない」という状況を打破できるのも、Claude Codeの大きな強みの一つです。

まとめ:AIを「使う人」から「動かす人」へ

今回のワークショップを通じて、長尾様のチームが体感されたのは「AIがここまでできるのか」という驚きだけではありませんでした。LINE Works自動返信、ドキュメント作成の効率化、マッチングアプリのAI活用——自分たちの業務や事業に直接つながるアイデアが、対話の中から次々と生まれました。

Claude Codeは使い始めるための壁が低く、エンジニア経験がなくても「やりたいこと」を言葉にできれば動いてくれます。そして使い続けるほど育ち、自分の会社専用のAIチームになっていきます。

AIを「検索の延長」として使うのか、「実行エージェント」として使いこなすのか。その差は、これからのビジネスで大きな競争力の違いになっていくはずです。まずは一つ、「やらせてみる」ところから始めてみてください。